小野耕世・映画『食卓の肖像』(カネミ油症事件)は女性のユーモアを描く

134回

カテゴリ

ニュース

タグ

投稿日

11年前

詳細

http://shokutaku.ne.jp/ 2013年6月8日(土)~21日(金)大阪上映 シアターセブン。 東京上映は一時終了。4月6日(土)~5月3日(祝)東京・新宿K's cinemaでモーニングロードショーされました。待っていればまた自主上映など行われる予定です。 ---------------------------------------------- ■小野耕世『食卓の肖像』は被害者女性の強さとユーモアを描いている この作品には、基本的な人間が生きていく姿が描かれている。 (カネミ油症事件は)企業の犯罪、国家の怠慢だが、(被害者は、裁判や交渉をしながらも)ずっと日常生活を生きていかなければならない。 その姿が実に生き生き描かれている。 そこには、女の人って強いんだなあという当たり前の感動があった。 女の人は周囲のことを丹念に毎日やりながら、被害者で身体に障害があったりしながらも、私などより本当に生きようという気持ちで生きている。 それが自分だけのことを考えているのではなく、周囲の人たちのことを励ます姿が描かれている。こういう人たちがいて助けあって行くんだなということが、私には訴えて来た。 テーマとしては深刻だが、登場する人たちのユーモアを感じる。生活の様子やしゃべっている言葉にユーモアがある。そういうことは重大なことだと思う。 私自身が励まされる楽しさのようなものを感じた。 良い映画だった。 小野耕世さんのトークショーより ---------------------------------------------- カネミ油症の被害者を追ったドキュメンタリー映画。 キネマ旬報 文化映画 ベスト・テン(2011年)。 製作年:2010年 上映時間:103分 製作・監督:金子サトシ 撮影:内野敏郎/金子サトシ/福本淳 整音:伊藤 裕規 スーパーバイザー:土屋豊/Our Planet-TV 協力:カネミ油症被害者支援センター/原田正純/保田行雄/古木武次/宿輪敏子/明石昇二郎/川名英之/河野裕昭/奥野安彦/高崎裕士/永尾喜美子/重本善十/渡部寛吾/中内弘治/福島瑞穂/阿部知子/辻豊史/堀傑ほか 証言者:真柄繁夫/真柄ミドリ/渡部道子/矢野忠義/矢野トヨコ/重本加名代/重本澄代/中内郁子/中内孝一/中内健二/公文喜久恵/矢口哲雄/高山美子 配給:『食卓の肖像』上映委員会/オムロ 宣伝プロデューサー 西田宣善 宣伝 辻野正樹 ==== 1968年に発覚した戦後最大の食品公害、カネミ油症。40年以上経った現在もその影響下に生きる人たち。 顔面などへの色素沈着や塩素挫瘡(クロルアクネ)など肌の異常、頭痛、肝機能障害などを引き起こした。また、被害者の母親から皮膚に色素が沈着した状態の赤ちゃんが産まれ、「黒い赤ちゃん」としてニュースで騒がれた。 福岡、長崎、広島、山口、佐賀など西日本一帯で発覚。福岡県北九州市にあるカネミ倉庫株式会社が販売していた食用油、カネミライスオイルを食したことが原因だと後に判り、翌年までに約1万4千人が保健所などに届け出た。健康被害は、当初思われていたより、ずっと甚大であり、ダイオキシン類による被害だったということは、しばらくしてから発覚した。 映画『食卓の肖像』では、告発だけでなくささやかに幸せに生きる被害者を見つめた。

コメント 0件
投稿
もっと見る